ガバナンス

リスクマネジメント

リスク管理

リスク管理委員会を設置し、経営全般に係るリスクを総合的かつ体系的に管理し、特にカントリーリスクを含む信用リスク・アセットリスク・投資リスク・市場リスク・流動性リスク・オペレーショナルリスクの各リスクについての現状および課題を把握し、これらのリスクに対する対策を審議または報告することを目的としています。また、常務会の諮問機関としての機能を持っています。

リスクマネジメントの全体像

リスクマネジメントの全体像

主なリスクと管理態勢

信用リスク
リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
リース取引や割賦販売取引や金銭の貸付等の中長期にわたり信用を供与する事業を行っています。今後の景気動向や金融情勢によっては、企業の信用状況悪化による不良債権の増加に伴い貸倒引当金の追加繰入等が必要となり、経営成績に影響する可能性があります。また、グローバルなビジネス展開を行っていることから、取引先や投資先の国や地域における政治・経済等の状況によって損失を被るカントリーリスクを負っています。
  • 取引先の信用状況、リース対象物件の価値やカントリーリスク等を踏まえた上で総合的に審査
  • 取引開始後も継続的に取引先の信用状況をチェック
  • 特定取引先、業種、国・地域等に与信が集中しないよう、リスク分散を考慮した与信運営
  • ポートフォリオの信用リスク量を定期的に計測し、モニタリング

リスク所管部:審査部、国際審査部

アセットリスク
カテゴリ― リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
グローバルアセット 航空機、航空機エンジン、船舶、コンテナ、鉄道貨車等のグローバルアセットを保有し、これらを賃貸する事業を行っています。前述の信用リスクに加えて、当該アセットの価格変動リスクを負っています。取引先からのリース料収入のほか、リース期間満了後にアセットを売却して資金の回収を図ります。また、取引先の経営破綻等の際には、当該アセットを引き揚げた上で、別の取引先とリース取引等を行うほか、アセットを売却して資金の回収を図ります。景気動向や金融情勢等によってアセット売却価格が変動するほか、減損損失の計上や物件管理に付随するコストの増加等により、経営成績に影響する可能性があります。
  • 動産を対象とする取引時の確認事項、将来のアセットの流動性等を含め総合的に審査
  • 取引開始後も継続的に取引先の信用状況や業界動向をチェック
  • 対象機種や地域・満了時期等リスク分散を考慮したポートフォリオを維持すべく、投資クライテリアを定めて運用
  • 対象業界の動向やアセットの価値変動に影響を及ぼす兆候を点検する予兆管理会議を定期的に開催
  • 取引先の信用リスクやポートフォリオにおけるアセットの価値変動リスク量を定期的に計測し、モニタリング
不動産 オフィス、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の商業不動産に対する投融資や保有賃貸を行い、当該アセットは収入変動リスクや価格変動リスクを負っています。テナント等からの賃貸料収入のほか、適切な時期にアセットを売却して資金の回収を図ります。賃貸料収入やアセットの売却収入については、市況環境によって収入が変動し、経営成績に影響する可能性があります。
  • 将来のアセット価値や流動性等を慎重に見極めて総合的に判断
  • 取り組み後も継続的にアセットの運用状況、価格動向や業界動向をチェック
  • 業界の動向やアセットの価値変動に影響を及ぼす兆候を点検する予兆管理会議を定期的に開催
  • ポートフォリオにおけるアセットの価値変動リスク量を定期的に計測し、モニタリング

リスク所管部:リスクマネジメント統括部、アセットマネージング部、各事業部門

投資リスク
リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
プロジェクト向け投融資、出資等のさまざまな事業に対する投資活動を行っています。このような投資活動においては、事業環境が変化するリスク、期待通りの収益が上げられないリスクや投資額の回収可能性が低下するリスク、投資先の株価が一定水準を下回るリスクがあるほか、経済・金融情勢の変化等により株価が一定水準を下回る状態が相当期間に及ぶリスク等があり、投資の一部または全部が損失となる、あるいは追加資金拠出が必要となる場合があります。さらには、当社グループが望む時期や方法での事業撤退・再編が行えないリスク、投資先から適切な情報を入手できず不利益が発生する等のリスクがあり、そのような場合には、経営成績に影響する可能性があります。
  • 個別案件の投資額やリスクの深度等に応じて投資協議会を開催
  • 将来の投資価値や流動性等を慎重に見極めて総合的に判断
  • 取り組み後も継続的に投資の運用状況や業界動向をチェック
  • ポートフォリオにおける投資価値の変動リスク量を定期的に計測し、モニタリング

リスク所管部:投資マネジメント部、各事業部門

市場リスク
カテゴリ― リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
金利変動 リース取引や割賦取引におけるリース料や賦払金は、基本的に契約期間中は変動しない取引が主体となっています。一方、リース物件等の取得資金については、固定金利調達と変動金利調達とのバランスを図りながら調達を行っており、資金原価は市場金利の変動にも影響を受けます。したがって、市場金利が急激に上昇するような場合、経営成績に影響する可能性があります。
  • ALM(資産・負債の総合管理)により、資産運用と資金調達の金利形態や為替等のミスマッチの状況を随時モニタリング
  • 金利動向を考慮しながら適宜ヘッジオペレーションを行い、金利変動リスクを管理
  • 為替変動リスクへの対応としては、外貨建営業資産に合致した通貨での資金調達を原則とし、為替評価差損益を極小化
  • 保有ポートフォリオのポジションが、一定期間、一定の確率でどの程度損失を被る可能性があるかを示したリスク量を定期的に計測し、モニタリング
  • ALM委員会を四半期ごとまたは状況に応じて開催
為替変動 海外での事業展開に積極的に取り組み、外貨建資産が増加しています。海外連結子会社では、原則として資産と同一通貨での資金調達を行っていますが、各社の財務諸表は現地通貨で表示されるため、為替相場の変動が生じた場合、日本円換算での経営成績に影響する可能性があります。
  • ALM(資産・負債の総合管理)により、資産運用と資金調達の金利形態や為替等のミスマッチの状況を随時モニタリング
  • 金利動向を考慮しながら適宜ヘッジオペレーションを行い、金利変動リスクを管理
  • 為替変動リスクへの対応としては、外貨建営業資産に合致した通貨での資金調達を原則とし、為替評価差損益を極小化
  • 保有ポートフォリオのポジションが、一定期間、一定の確率でどの程度損失を被る可能性があるかを示したリスク量を定期的に計測し、モニタリング
  • ALM委員会を四半期ごとまたは状況に応じて開催

リスク所管部:財務部

流動性リスク
リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
リース物件の取得および割賦取引や金銭の貸付等の事業を行うにあたって、多額の資金調達を行っています。経済・金融情勢の急激な悪化、あるいは当社グループの信用力低下等により、金融機関や投資家のリスク回避姿勢が強まり、十分な資金の確保が困難になる場合、経営成績に影響する可能性があります。
  • 借入に加え、社債、コマーシャルペーパー、リース債権流動化等による資金調達の多様化
  • コミットメントラインの取得等により緊急時の流動性補完対策を講じ、資金の流動性を確保
  • 資金流動性のステージ管理を実施し、調達環境が悪化した場合であっても、必要資金が確保できるかの流動性の状況を確認

リスク所管部:財務部

事業基盤拡大・戦略的提携・M&A等に関するリスク
リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
事業基盤拡大による持続的な成長を図るため、国内外での独自の展開に加え、外部との戦略的提携、M&Aにより事業の多様化・拡充を図っています。これらは経済・金融情勢の変化、競争の激化、提携先の事業環境・戦略の変化、関連法令の変更等により、期待した効果が得られない可能性、追加的な費用計上が必要となる可能性があり、このような場合、経営成績に影響する可能性があります。
  • 個別案件の投資額やリスクの深度等に応じて関係各部で検討を行うほか、外部の専門家を起用し、幅広い視点で将来の投資効果等を見極めて総合的に判断
  • M&A 案件実行後は、当社グループの規程等を適用し、適正な業務運営を行う態勢を整備
  • 事業計画や実績管理等のモニタリングを行い必要な対応を適時に行う態勢を構築

リスク所管部:関係各部

オペレーショナルリスク
カテゴリ― リスクの内容 リスクに対する主な取り組み
地震・風水害・感染症・テロ等 地震・風水害等の自然災害や感染症・テロ等の突発的な事態が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、システム等の設備の復旧に多額の費用が必要になる可能性や事業活動の回復に長期間を要する可能性があり、このような場合、経営成績に影響する可能性があります。
  • 危機事態には対策本部を設置し対応する態勢を整備
  • 事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定
  • 基幹システムの二重化対策
  • 在宅勤務が可能なシステムインフラ整備による業務継続
  • 継続すべき業務を限定した上での交代出社等
システム さまざまな情報システムを利用し、会計処理、各種契約管理、取引先管理、リース物件の資産管理等を行っています。これらの情報システムについては、保守の不備、開発の不調等を起因とするシステムの停止や障害の発生による業務や営業活動の停滞、経済的損失等により、経営成績に影響する可能性があります。
  • 当社および協力会社との連携による強固な保守管理態勢を整備・運用
  • 障害等発生時の速やかな情報連携・対応
  • 再発防止策の策定・実施も含めた一連の対応態勢を構築
  • グループベースでのIT統制
サイバーセキュリティ・情報セキュリティ さまざまな情報システムを利用し、会計処理、各種契約管理、取引先管理、リース物件の資産管理等を行っており、これらは、サイバー攻撃等を受けるリスクがあります。外部からの不正アクセスやコンピュータウイルスの侵入、人為的ミス、不正、詐欺行為等により、システムの停止や障害、金銭的被害の発生、機密情報の漏洩、不正使用等が発生した場合、業務や営業活動の停滞、経済的損失、重要情報の外部への漏洩による社会的信頼の失墜等により、経営成績に影響する可能性があります。
  • 組織横断型チームMUL-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置
  • ソフトウェアを最新の状態に更新し、外部からのサイバー攻撃等を検知し、トラブルを未然に防止する管理態勢を構築
  • インシデント発生時の社内外の連携態勢の整備・訓練の実施
  • 全社員に対し標的型メール訓練や情報セキュリティに係る社内教育を継続的に実施
コンプライアンス 国内外の法令や社会規範・社内ルール等が遵守されなかった場合、業務の制限や停止、取引先等からの損害賠償の請求、社会的信頼の失墜等により、経営成績に影響する可能性があります。
  • コンプライアンスに関する継続的な教育
  • マネー・ローンダリング、テロ資金供与行為ならびに不正行為の未然防止
制度変更 国内外の各種制度に大幅変更・改訂等が発生し、当該制度変更・改訂に適切に対処できなかった場合、各種制度への不適合による罰則、商品の取扱中止、業務活動の制限、会計上の売上減少等により、経営成績に影響する可能性があります。
  • 各種制度の改訂・変更の状況を継続的にモニタリング
  • 外部専門家の積極的な活用により当該モニタリングを補強
  • 各種変更・改訂の早期の情報収集・対策の実施
事務 取引ごとの事務管理について、人為的ミス、不正等により、業務や営業活動の停滞、取引先からの信用の失墜等が発生し、経営成績に影響する可能性があります。
  • 取引ごとに事務管理ルールを定め、当該ルールにしたがって業務を遂行
  • 同ルールの見直しを適宜実施
  • 事故発生時の報告・発生事象への迅速な対応・事故原因の特定と再発防止策の策定・実施を行う態勢を構築

リスク所管部:リスクマネジメント統括部、総務部、情報システム部、法務コンプライアンス部、事務部、コーポレートコミュニケーション部

危機管理体制

「危機管理規程」「災害対策規程」及び対応マニュアルを整備し、自然災害、人為災害、事故などによる経営への影響を最小限にとどめるよう配慮しています。さらに東日本大震災を教訓として、実践的なBCP(※1)の整備と訓練に取り組んでいます。

  • BCP:Business Continuity Planning - 事業継続計画

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